現場は
変わ
る
Long interview of CEO
ヴェールポイントの
「これまで」「今」「これから」
三代の歴史から生み出されるブランドが表現するのは、こだわりと「独自性」
それを生み出す、グッズを手に取った人への想いと情熱を紐解きます。
Chapter 1
これまで
インタビュアー
この度のオンラインショップ開設にあたり、実際に商品を使っていただくユーザー様へのメッセージとして、明治時代からの職人技を受け継いだ工房の三代目としての想いを語っていただこうと思います。
佐藤
よろしくお願いします。
インタビュアー
まずヴェールポイントとしての「これまで」ということで、最初の質問は「代表になって一番初めに思ったこと」正直な感情の部分で大丈夫です!
佐藤
今後もそうなのですが、常にあるのは「この職人技をもっと世間に知ってほしい」。代表になったときも、「えらいこっちゃ!」っていう不安の中で改めてこれを思ったのですが、イチ職人と会社の代表っていう目線の変化が大きかったです。一人でモノを作る立場から、多くの人に触れ合う代表の立場に移って、よりこの思いの実現は近づいた感じはありました。
インタビュアー
なるほど、職人として今までたくさんの「革製品」に触れてきたと思うのですが、普段の生活と革製品の距離感ってどう思われていますか?このオンラインショップで商品に触れる方も、普段の生活で使うために選ばれる方も多いと思います。
佐藤
ヴェールポイントは「革オタク」が多いですね…営業担当のスタッフは普段から他社さんも含めて面白そうなものは買ってくるし、実際自分自身も取引先さんとか仲間内の商品でいいなーと思ったら「売って!」って言ったりとか。
同業の人に「ヴェールポイントさんの商品欲しい!」って言わせるのはある種目標ですよね。
その人の仕事じゃなくて生活に選ばれるってことですから。
Chapter 2
今
インタビュアー
今も製造の現場と、実際のお客様とのコミュニケーションの現場と、最前線に立ち続ける中で、職人と会社とそれぞれの目線で「お客様に言われて一番嬉しかったこと」はどんな言葉ですか?
佐藤
「『やっぱり』さすがだね」これですね。
当社にサンプル製品の制作の依頼があったときに言われた言葉で、その会社さんは始め他社に頼んでたみたいで、そこが微妙で当社に依頼した経緯があって。正直ハードルは高かったですが、作り手冥利の言葉ですよね。
逆に応えられなかった時も、それこそ奮い立ちます。
これから商品を買っていただく方も商品の数だけ「期待」をしてもらうと思いますし、それに応えて「やっぱり良い」って言ってほしいですね。
インタビュアー
きっとこのオンラインショップで「初めて本格的に革製品を使う」方もいると思うのですが、ズバリ「初めての人はここを見て!」ってところを教えていただきたいです。
佐藤
革オタクの目線で言うと(笑)、「かたち」ですかね。革って製品自体が本当にピンキリだと思うんですよね、ちゃんと作ってる商品は本当に丁寧だし、そうじゃないものは直ぐにボロがでる。そういう意味で「細かいところ」って感じです。
僕たちも製品のそこを見て、今でも「すげえな、本当に丁寧だな」って思うものがあるし、逆に言うとそういわせたいという気持ちで作っています。
インタビュアー
逆に、今後を見据えるうえで「この世代にこれを言わせたい」っていうのもありますか?新しい層、といいますか…
佐藤
これはやっぱり若い世代で。
さっきも言った通りで若い人って値段とかも含めて合皮とか安い革の製品使ってる人が多いと思っています。
けど、そういう人にこそ「良い革で」「丁寧に」作ったものを使ってみて欲しいんですよね。
壊れたら次、という考えの人にこそ、年数を重ねて使ってほしい。こういう物持ち具合もそうだし、人前で見せるという意味でも。言葉で言うと「やっぱり良いものは良いんだね!」とか言ってもらえるように、今は作っています。
Topics
足立ブランド
~地域の技術を全国へ~
「足立ブランド」は、足立区内の産業の優れた製品や技術を認定し、その素晴らしさを全国に広め、地域産業の発展と足立区のイメージ向上を促進する取り組みです。
平成19年に開始された足立ブランドの取り組み。
認定のポイントとして、「技術の優位性・独自性」「企業の信頼性」「協働活動や地域貢献など、ブランド活動の展開力」を掲げており、認定企業は足立ブランドHPや冊子に掲載され、国際見本市への出展支援などPR支援を受けられることになります。
足立区内で主要な製造・修理工程を行う事業者が対象で、安全性を備えた技術や足立区のイメージ向上に貢献する意向が求められます。
足立ブランドは、地元の産業をサポートし、優れた製品や技術に認定を授けています。
製品のクオリティと企業としての取り組みが伴うことで得られるこの認定を、当社は実際の活動の中でより価値あるものにすることを目指しています。
これにより、足立区の経済活性化や他地方を含めた「ものづくり」産業の盛り上がりが、更に高まることを期待しています。
当社を含めた、各認定企業様の情報やブランド認定に関しての詳細な情報は、ブランド公式ウェブサイトからも入手できます。地元産業の発展に向けた重要なプログラムです。
Chapter 3
これから
インタビュアー
ヴェールポイントの「これから」の質問として「次にやりたいこと」を教えてください。
佐藤
「海外進出」ですね。海外製の革製品が日本で売られるってのはよくあることけど、その逆ってそんなにまだそんなにないんですよね。
「日本のものづくりを海外に知らしめたい」っていう気持ちが常にあります。
ホームページも世界から見てもらえるものなので、ここも発信の一つにできれば、と。
インタビュアー
代表自身、海外での視察もされていますもんね。
佐藤
ある海外のジュエリーブランドさんの日本担当の方の名刺入れは実は当社が作っていて。
インタビュアー
海外企業からの直オファーということですか!
佐藤
驚いたのが、この名刺入れ自体にニューヨーク本社のチェックが入るんですね。営業職で人に見られるものだから、っていうのはどの会社でも同じなのだな、と思ったのですが、その本社からもらった言葉が「メイドインジャパン、さすがだね!」だったんです。これが自信になったと同時に、もっといろんなところで言わせたい、と思いました。
インタビュアー
最後に「このインタビューを見ている方へ」一言お願いします。
佐藤
「初めて革製品を持つ人」はやっぱりいいお付き合いをしたいな、と思います。
海外企業さんでの話もそうですが、人前で見える革製品って多いんです。革靴にバッグにベルトに、仕事の時以外でもたくさんあるからこそ、良い物をとにかく使ってほしい、そして使い続けて欲しい、が常にありますね。
このオンラインショップでも、そんな商品との出会いがあることを祈っています。
Topics
革って実はサステナブル。
~SDGsへの取り組み~
「革製品」に携わり続けたヴェールポイントにとって、「革」へ抱かれるイメージは決して見逃すことのできない要素です。
その中で抱かれがちなのが「革製品は環境に良くない」という見られ方。動物の革を使うことが、そんなイメージを抱かせています。
ただ、これから生活に「革」を取り入れる皆様に伝えたいのは、製品に使われる革は食肉文化の中で生まれる、動物たちからの資源の活用という「新たな考え方」。
実際に革を生み出すために動物の命をいただくことはありません。
食生活の中で恵まれる、「動物たちから頂いた資源」を余すことなく使うことは、近年注目を浴びるSDGsの観点にも通ずるものがあります。
また、革製品は「長持ちする」イメージは常に抱かれ続けているはず。
これも「頂いた資源を長く活用し続ける」と言えます。
革製品とサステナブルという、一見結び付きにくいかもしれない組み合わせは、言い換えれば新たなつながり。ここに当社は大きな注視を続けてまいります。
ヴェールポイントとSDGsのつながりは、製品だけではありません。
17個の持続目標のうち、7番目の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を工房の全体で実践するため、太陽光パネルによる発電にも取り組んでまいります。
ヴェールポイントの製品は「海外の革の個性」と「日本の職人の技術」から生まれます。
その原動力となるエネルギーからアプローチするのは「環境への考え方」。革製品一つから生まれる新たな切り口を、あなたの生活の一部にも加えていただけると幸いです。
CEO 佐藤 昭浩
生年月日:1966年9月9日
出身地:東京都足立区
ヴェールポイントの代表であり、現在も自ら現場の最前線でお客様のために商品製作の場に立ち続ける。
休みの日は専らドライブ。 本や映画から、インスピレーションを磨くことも。 今したいことは「ソロキャンプ挑戦」。 今はまだ用具揃え中。
それに重ねてかつて楽しんでいた「バイクツーリング再挑戦」と野望は留まることを知らない。